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官僚・公務員(T) |
| 渡部昇一 上智大学名誉教授 「何が日本をおかしくしたか」 講談社 ・庶民に資産を持たせない社会主義税政を撤廃せよ。 ・官僚主義とは社会主義的発想に連なる ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「WILL 11月号 平成18年度」 ・日本は東京裁判史観に侵されていますから、当時の真実を若者は何も知らない。これをわからせるためには、国家公務員試験には「パール判事の判決文」を試験科目に入れるべきだと思います。パール判決書を読めば、戦前の真実がよくわかります。靖国神社にパール判事の言葉の石碑を建てたのは非常によいことだと思います。 しかし、あそこにもう一つ、遊就館には1951年のマッカーサーの上院軍事外交合同委員会におけるあの証言、「したがって日本が戦争に突入したのは主として自存自衛のために余儀なくされたのだ」という意味の「Their purpose, therefore, in going to war was largely dictated by security」という文章を刻みこむべきです。受身でいるだけではダメです。相手が悪質なのですから、こちらも世界に真実を訴えていくべきなのです。(渡部昇一 上智大学名誉教授 WILL 11月号 平成18年度) ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「WILL-2007年11月号」 「官僚問題が日本繁栄の障害となっている」 <既得権益を守る大蔵省> ・あらゆる産業において国が援助するということは、最初はよくても麻薬と同じで、その産業はどんどん弱体化します。 <銀行家ではなくて接待業者> <日本の繁栄の一番の障害> ・私の意見は、現憲法に一度、失効宣言して、日本の主権による新憲法を制定することであるということをもう一度言っておきたいと思います。内容は今の憲法の良い所を採用すればよい。 <原発を造れるのは日本企業だけ> ・日本の影の部分とは何か。それは、熟練工が最後の花を咲かせるために韓国や中国に行き、またはヘッドハンティングされ、日本の技術が容易に海外に流出しているということです。また逆に、韓国や中国から、留学生や工場の技術研修生がやってきて、日本の機密を持ち帰っているというゆゆしき状況もある。 日本は世界で唯一、「スパイ禁止法」がない国で、「機密底抜け社会」ですから情報は垂れ流し状態です。これに対処する為、しっかり防衛システムや罰則をつくり、監視しなければなりません。 長期で見れば、明治以来、日本を苦しめてきたのは、資源・エネルギーの問題です。大東亜戦争も資源・エネルギーを止められ、追い詰められた結果、やりたくもない戦争を始めるしかなかった。 この問題に対して、日本政府の腹を括った政策が欲しいと思います。 |
| 櫻井 よし子 ジャーナリスト 「日本の危機」 新潮社 ・日本の官僚はタカリ集団です。それを可能にしているのが、4百兆円を越す財政投融資です。財投で特殊法人や関連法人を沢山作って、天下りしては退職金を貰い、優遇措置を受けて蓄財しているのです。 ・官僚による、官僚のための国家にだけはしてはいけない。 ・国民の代表である議員には、原案をギリギリまで隠しつづける手法を使うのが官僚である。小泉首相のピヨンヤン訪問の時もそうであった。 ・政治家の無能は官僚の独断を許し、常に国民に負担を負わせる結果になる。 ・税は国が三分の二、地方自治体が三分の一を徴収する一方、国は三分の一、地方自治体は三分の二使う。国は手元に余っている三分の一の税収を地方自治体に配布する。普通交付税、地方交付税、補助金などです。こんな手間を省いて、最初から地方自治体に必要な税を集めさせればよいのです。そうしないのは、これこそ政治の旨味と官僚の権限だからです。 ・決断すべき時に決断せず、責任を取るべき時にとらず、問題を先送りし続けた結果、今の日本の窮状がある。だが、日本に問題解決の能力がないわけではない。ないのは、決断力である。 ・一度方針を決めても、駄目だとなれば即断即決で方針転換する。先送りこそ罪なのです。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「ゆとり教育の責任者に問い糾す」 諸君3月号 平成17年度 ・独立行政法人化にしても、大学研究レベルアップや自主性向上のためといった「錦の御旗」を揚げつつも、ちゃっかりとその下に六百近い新しい天下りポスト(理事等)が作られており、そのポストへの高額の給与なども法律で保障されているのが実情です。文科省の管轄下の財団法人も多数ある。従って、文化省の高級官僚にとっては退官後の生活設計にさほどの不安もない。こんな、いたれりつくせりの環境では、文科省のお役人たちは、国家百年の大計である教育の将来や子供たちの未来のことを考えるよりも自分の老後の安寧にばかり関心を寄せるのではないかと不安になります。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「週刊新潮 2007.6.7」 <年金改革、国は国民を騙すな> 日本国政府の年金管理の杜撰さは犯罪的である。関係者全員が刑事罰に問われても仕方のないような酷い状況である。日本の公的年金資金は、これまで常に官僚の利益を念頭に浪費されてきた。暫く前はグリーンピア事業の、限りなく壮大な無駄と惨めな失敗が注目された。天下り官僚の再就職先となったグリーンピアは潰れ、叩き売られ、年金資金には損失だけが残された。 年金問題を取材していた9年前、官僚たちの信じ難い無責任さを痛感したことがあった。当時厚生省は20兆円を超える額を自主運用していた。年金福祉事業団を通して一部はグリーンピア事業に使われ、株式市場には約10兆円が投資されていた。そして厚生省は資金の運用全体で1兆4千億円の損失を出していたのだ。 この点を尋ねると、矢野朝水年金局長(当時)は、「23兆円余りの運用で1兆4千億の赤字は、市場の平均並みです」と言ってのけた。退職後の暮らしに、或いは老後のために年金保険料を払ってきた国民の切実な思いなど、殆ど感じていないような回答だった。 宙に浮いた5千万件を超える年金保険料の支払い記録、まさに、年金局長が示した無責任と同質だ。5千万件余にのぼる納付を受けながら、それが一体どこの誰からの納付か確認できないとはどういうことか。民間企業がこのようなことをしたら、その企業は一夜にして潰れていく。雪印を見よ。不二屋を見よ。民間企業は厳しい自己管理責任を問われている。官僚たちは、民間における責任の取らされ方の厳しさを知るべきだ。 安倍晋三総理は5月28日、歴代の社保庁長官の責任を明確にするよう指示を出したが、当然である。対して渡辺喜実行革相は、責任の取らせ方について「考えつくのは退職金の返上と二度目以降の天下り斡旋の禁止」と述べた。 <しぶとく残る官僚のエゴ> |
| 前野 徹著 「第四の国難」 扶桑社 ・汚職はしないとしても、組織ぐるみで甘い汁を吸い続けている。民間は不景気に苦しんでいるというのに、5百万人の役人たちは、70歳まで最低三ヶ所に天下りを繰り返し、一億円を超える退職金を手にしているだけでも、告発に値する。 ・通産省の石油公団は氷山の一角だ。犯罪的天下りの構造は、どこの省庁でもあり、今や官僚は、日本で最も割のいい商売である。事実、連日のように彼等は高級レストランで飯を食らい、退職したあとは、悠悠自適の生活を送っている。私の知るある官僚OBは「夫婦で世界を何周もした」と自慢している。更に許しがたいことに、日本を脱出しょうと計画している官僚OBがたくさんいる。「日本はもう駄目だ。国として立ちゆかない」とわかっているからである。では、そんな日本にしたのは誰か。ほかならぬ彼等ではないか。⇒教育業界もそうではないか。官僚が日本をダメにした。建て直すのは政治家しかいない。 -------------------- ◇ -------------------- 前野徹著 「日本の敵は日本人」 財界社 ・欧米では、議会がまずできて、そこで決定されたことを遂行する事務屋として官僚が必要になった。対して、日本が近代国家として出発したときにまず統治体制の軸に据えられたのは、行政官が最高の権威と実力を持つ官僚制度だった。議会が開かれたのは明治22年で、官僚制度設置よりずっとあとのことである。 ・国の法律案には、内閣提出法案と議員立法がある。前者は各省庁で作成した法律案で、後者は議員がつくった法律案だ。 圧倒的に多いのは内閣提出法案。つまり官僚によって法律案がつくられる。議員立法にしても、実際に法律案を作成するのは官僚だ。法律は立法府である国会が制定するという憲法の考え方とはほど遠いのが実態である。 キャリア官僚は別名「法令事務官」と呼ばれている。キャリア官僚の最大の仕事が法律案の作成だからだ。 それだけならいいが、できあがった法律案を国会で通しているのも霞ヶ関の役人たちだ。与野党の国会議員に根回しし、国会を通過させる。国会での審議を経ているとはいえ、事実上、立法権を握っているのは官僚たちなのである。 ・官僚は最高裁判所の任命権と内閣法制局の憲法解釈権を駆使して、司法権も掠奪している。さらに地方自治体を支配下に収め、許認可権や特殊法人・公益法人などの組織をつくり、産業界・市場もコントロールしている。 <一枚の紙切れで未曾有の不況に追い込んだ官僚> ・時とともに戦後の横軸価値観が官僚を支配しはじめ、どんどんおかしな方向へと進んでいく。既得権益を悪用して私服を肥やすことのみに奔走し、国益無視で省益、権益の拡大だけを考える。国家観が欠如しているので、平気で国益を損うことをやる。しかも、重要な国策が官僚の独断専行、政治を介さずに行われる仕組みができあがっている。これほどおそろしいことはない。 いい例が総量規制の通達だ。通達を出したのは当時、大蔵省の銀行局長だった土田正顕。通達なので衆議院も通っていなければ、閣議にも諮られていない。公的な政治決定機関のいかなるところにも一切諮られずに、ただ銀行局長の権限で、このような国の経済を揺るがす通達を出すことができるのだ。 さらに怖いことに、たとえミスをしても責任を取る必要はない。平成不況をもたらした張本人でありながら、土田は亡くなるまで東京証券取引所の社長だった。 <国家予算を自由勝手に自己集団権益拡大に利用> ・キャリア官僚たちが権益を得るための隠れ蓑にしているのが、数多ある特殊法人だ。特殊法人が税金の無駄遣いの温床になっている。 <かばいあって非を隠す異常な集団> ・児童売春やセクハラからはじまって公金横領と、なかには犯罪あったが、公開されなかったばかりか、その処分の停職がほとんど。クビになっていない。仲間内の非は責めず、かばいあう。これも官僚の掟だ。 <深層心理にひそむ排他性、差別性、独善性、残虐性> ・私は、将来の日本をになうエリートの養成は必要だと思う。しかし、現在の東大のように魂も志もないエリート養成機関なら、日本を腐敗させるだけである。 |
| 屋山 太郎 政治評論家 正論 平成15年11月号 ・官僚は政治家におこぼれが流れる仕掛けを作ることで、実は自らが最も得をする構造を作るのだ。 ・日本を不況にしているのは、官僚の不要な規制と、官業がしゃしゃり出て、民業を圧迫しているせいだ。 ・英仏では、官僚は「パブリック・サーバント(公僕)」だというのが共通認識である。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「正論6月号 平成16年」 ・三権分立のはずなのに、法律の90%以上は官僚が作り、行政府から提出され、議員はそれをほとんど追認する習わしになっている。他の先進国では法律のほとんどは議員提案だ。 ・官僚が実態的に行政、立法の二府を握る現実を認識しなければ、あらゆる改革は遠吠えに終わる。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「正論」 産経新聞 平成19年2月17日 <合理的な現行の人勧制度> ・スト権の代償措置として人事院制度を置くというのは先進国では珍しい制度だが、ILOでは認められている。極めて合理的だと日本をうらやむ国もあるほどだ。 ・人勧方式は日本の知恵だ。現行方式でも、昇給制度の弾力化、官民の人事交流を自在にすることは十分にできる。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「正論」 産経新聞 平成19年4月4日 <半年で4兆円の国費投入> 各省とも民意を汲み上げると称して、審議会を持っているが、そこには民間人の殻をかぶったOBがごろごろ入っている。土光臨調(第二次臨時行政調査会)の頃から四半世紀も改革が叫ばれながら、国鉄以外にほとんど実績があがらないのは“過去官僚”たちが本省の意を体して必死で働いていたからだ。衆院調査では、この天下りたちを受け入れている独立行政法人、特殊法人、民間企業などは4576団体。そこに国は補助金、人件費を平成18年上半期だけで4兆886億円を注ぎ込んでいる。前回調査の17年4月時点では5兆539億円だった。(中略) 小泉前首相は、郵政改革で古き自民党をぶっ壊した。安倍首相の公務員制度改革は、明治以来の官僚内閣制をぶっ壊すことになるだろう。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「WILL 8月号」 <オンライン化絶対反対> 当時、先進国ではとっくの昔に導入されたオンライン化が遅れたのは、まさに自治労国費評議会のせいだ。今頃、残業代なしで問い合わせを受けるという偽善をやっているが、格好をつけるなといいたい。まともな勤務をやっていれば5年も前に照合は終わっていたはずだ。 <国賊小沢自治労!> 三年前の覗き見、昨年の不正免除、今年の記録漏れといい、選挙や国会審議をにらんで事件が作為的、政治的に起こされているとしかいいようがない。 国労は座敷で乱暴狼藉を働いたから目だったが、自治労は床下に時限爆弾を仕掛ける趣だ。いずれにしろ反国民的労働運動であることは間違いない。 <官公労は政治闘争に走る> ILO結社の自由委員会が70年代から繰り返している見解は@代償措置(人事院)が整っているならスト権を禁止してもいいA労働運動は経済要求に限られるべきであって政治要求する組合はILOの保護の対象にならないーというものである。 <減給で百億弁償しろ!> 年金のつじつま合わせに要する費用は百億円にのぼると見られているが、職員の怠慢を税金で埋め合わせられてはたまらない。 公務員退職手当法によると退職金を取り上げるのは禁固以上の刑のみとなるが、同法も抜本的に変えなければならない。 今回の年金事件では最低、次のことが必要だ。 @責任を明らかにして降格させる Aボーナスを支給しない B全職員を三割の減給にする(百億円の費用を弁済するまで) C退職した長官、幹部、一般職員の退職金返還を求める。 これが国民の常識だ。以上の処分が今後も可能となるような公務員法、退職手当法の改正を求める。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「正論 2007年8月号」 民を貪る官の支配を終息させねば日本の未来はない 諸悪の根源「官僚政治」の打破を ・年金記録漏れ問題は社保庁が厚生省キャリアの天下り機関と化し、本業の年金監督の仕事もせず、ひたすら社保庁関連の業界団体を作って渡り歩き、加えて実務をやる官僚がサボりまくり、官僚天国を形成していた。共に政官業癒着の体制に他ならない。 <財政赤字を増やし続ける官僚政治> ・政官業の三位一体を仕切っているのは官僚なのだ。 ・明治憲法では国務大臣と政府委員が同格(54条)とされていたが、政の優位を確認するため、新憲法では政府委員の規定ははずされた。ところが、国会運営に当たって官僚は国会法第7章で「両院議長の承諾を得て」と断りつつ、政府委員の国会出席を認める条文を盛り込んでしまった。この結果、実際の国会運営は帝国議会と全く同じになってしまった。⇒河野洋平とか土井たかこが衆議院議長に選ばれる根拠がここにもある。 <法律の根拠がない事務次官会議> 明治憲法は官僚に「法案提出権」があったが、これは三権分立の先進国には無いことで、当然、占領軍は新憲法から削除した。ところが、これも官僚の策謀によって「内閣総理大臣は内閣を代表して内閣提出の法律案及び予算案その他の議案を国会に提出することができる」(内閣法)一項を設け政府提出すなわち官僚提出の道を開いた。さらに議員個人の法案提出権について衆院では10人、予算を伴う場合は20人の賛同というタガをはめた。その結果、法案のほとんどが政府提出となってしまった。 政治の現状は今なお明治の官僚内閣制を色濃く引き継ぐものだが、それを象徴する習慣が二つある。 一つは“事務次官会議”である。これについて帝国憲法も新憲法も何も触れていないばかりか、それを規定した法律もない。にもかかわらず、閣議にかかる案件はこの次官会議を経たものでなければならないという不文律が確立されていた。自ら実感したことだが、日本と外国との交渉事で日本の回答は常に信じられないほど遅い。全役所の意志を確認したのち決定されるからだ。官僚システムは必然的に先例踏襲主義となり、無謬主義となる。政治がそれに割って入る余地がない。 第二の残滓は“内閣法制局”である。憲法について、何ゆえに内閣法制局が最終の解釈権を持っているのか。国会は国権の最高機関であり、唯一の立法機関だという憲法からみて、内閣法制局が憲法の最終解釈権を握っていることはどうみてもおかしい。/ 安倍首相は「官僚内閣制」から「議員内閣制」を確立しょうとしているのである。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------ 「WILL 2007年9月号」 <先例踏襲・無謬主義> ・官僚は「政治家など利用するものだ」と思っているのである。卑しくも国民によって選ばれた議員よりも、われら官僚の方が優れていると思っている。 ・そもそも官僚が立法府に関して権限を持っている方がおかしい。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------ 「WILLー2007年10月号」 「安倍総理よ、怯むなかれ!」 <カラオケまで保険料で> <5年で終わる仕事> ・自治労は民主党の支持母体で、選挙を前に給付漏れだと窓口に文句を言ってきた人達を民主党支持に振り向け、一方で犯罪について口をぬぐって、年金を政治の道具に仕上げた。3年前の参院選に当たっては政治家や閣僚の未納をリークして自民党に打撃を与えた。実に悪質で政治的な組織だ。 <三年金の一元化> <実現困難な民主案> <小沢のカネも追及せよ=35億円をフトコロに> <参院不要論も> <政治家は操るもの> <防衛次官のカン違い> 問題なのは大臣の人事案を次官が無視するとか跳ね返す事態だ。特にこのような事態が防衛省で起こったことは見過ごせない。防衛省は序列を重んずることを至上としなければならない組織である。事務当局の最高首脳が“絶対”の存在である大臣に反対する。これを容認すれば二・二六事件の世界をも容認することになりかねない。 自衛官たちに与える影響に思い至らない守屋氏は次官としてまさに失格だ。もともと防衛次官は警察、大蔵、生え抜きが三つ巴の争いを繰り返してきた。加えてシビリアン・コントロールとは背広が制服を支配することと勘違いしている役所だ。守屋氏は小池氏の意図が分かったとき「これはクーデターだ」と叫んだそうだ。自分を何様だと思っているのか。反抗こそクーデターだ。 守屋氏はいくら有能か知らないが、定年延長までして4年も居座った次官がクビを切られても何の不思議もない。大臣を揺さぶるとは了見違いもはなはだしい。イージス鑑情報が漏れた責任、後継者を育成しなかった罪、沖縄から嫌われている事情。クビの事情を探せばいくらでもある。守屋氏こそが唯我独尊の『官僚内閣制』の遺物そのものだ。事態を重く見た官邸は、守屋氏の退任と降任に増田好平人事教育局長を抜擢してケリをつけた。 安倍政権の存在意義は『官僚内閣制』を清算することにある。民主党はかって政権を取ったら局長級以上は政治任用にすると公約した。野党の民主党から見ると官僚は自民党の代弁者だから民主党が政権を取った時、役所をそのまま引き継ぐわけにはいかないと考えたからだろう。 しかし役所は与党・自民党の政策を実現する使命を自覚しているわけではない。官僚は明治の「超然内閣」の伝統を引き継いでいる。いや、国益の概念が薄れて各省はやりたいことのみ追及するようになった。 それは何かといえば省益に沿うこと。さらにいえばその省出身者の利益と繁栄を維持することだ。国民のことが念頭にあるなら、国民の支払った保険金を何兆円も無駄にするかもしれない事業に乗り出すはずがない。OBのポストを確保するとあれば国民の保険金をどぶに捨てることも厭わない精神なのだ。 野党に強い反対があれば、自民党が要求しても潰してきたのが官僚だ。教育基本法の改正が半世紀以上も遅れたのは、文科省が日教組におもねってのらりくらりと要点をはぐらかしてきた結果だ。安倍首相はこういう『官僚政治』に終止符を打とうとしている。 その象徴が「天下り根絶」のための公務員法改正だ。官僚を立法作業から排除するのは至難の業だと思っていたが、好機は以外に早く到来しそうだ。参院で民主党が第一党になったことと、『官僚内閣制』の信奉者である自民党の古手議員が軒並み落選したことが僥倖をもたらした。(屋山太郎氏 評論家 「WILLー2007年10月号」) ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------ 「WILL-2007年11月号」 ・問題は独法が行う事業の軽重にかかわらず、局長並の待遇を用意することが優先されることだ。一人の理事の俸給は年二千数百万円だが、個室、秘書、車をつけると年間五千万円かかるという。その経費は何らかの形で出身省が負担している。(中略) 2007年春、衆議院調査局が全府省庁について調べた天下り調査によると、天下り先は四千五百法人、天下った人数は二万八千人、そこに国が流した資金は五兆九千億円に及んだ。これにはもちろん、U種、V種のノンキャリアも含めた数字だ。 これとは別に政府の行政改革推進室が9月に明らかにした資料によると、05年8月から1年間に中央省庁を退職した課長級以上(いわゆるキャリア官僚)の職員は1,267人。このうち61.1%の774人が各省のあっせんで再就職している。天下り先には民間企業も入っているが、民間企業がなぜ天下りを受け入れるかといえば、役所の規制を潜り抜けるためだ。逆に言うと、役人が規制を外したがらないのは、天下り先を維持せんがためだ。かくして世界一の規制大国になっているのが日本なのである。(中略) 安倍首相が公務員制度改革を遮二無二進めようとした動機は二つある。 第一は官僚が立法府を操作する「官僚内閣制」を清算すること。 第二は「ピラミッド型人事制度」を改めない限り、歳出の無駄を省けないーということだ。 ところが明治以来の官僚内閣制は政治家にも国民にも定着しており、「どうして悪いのか」が分からない。「緑」や社保庁の腐敗、年金運用のデタラメさがわかって、問題点がようやく浮上してきた。 首相の真意を完全に理解しているのは渡辺喜美行革相だ。官僚出身議員などは「なぜ安倍首相はそんなに突っ張るのか」と疑問に思っている。与謝野肇官房長官も「公務員の第二の人生を考えるのは当たり前」とピラミッド型を前提とした発想だ。古手の政治家はほぼ例外なく「官僚をうまく使うのが政治家の腕前」という。その考えだったからこそ、官僚に立法府まで入り込まれたのだ。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 「正論」平成19年7月31日 <官僚内閣制打破こそ望んでいる> ・憲法や教育を含め戦後レジームを守りたい一部のマスコミのパッシングに敗れたといっていい。 ・社会保険庁の内部が怠業、ねこばばし放題という腐った職場になった責任の大半は自治労、つまりその組合を母体とした民主党の責任にも帰せられる。 ・安倍氏は明治以来の「官僚内閣制」が依然として続いていると認識している。これを憲法に盛られた「議員内閣制」にしてこそ、政治が国民のものになると考えている。その改革への突破口が「官僚の天下り根絶」ということになる。 ・衆院調査局の調査によると、4600法人に2万8千人が天下っており、そこに流れる資金は5兆9千億円にのぼるという。これはまさに官僚が産業界をも支配するの図である。特殊法人、公益法人、独立行政法人はいずれも法律上の根拠をもって設立されている。これは官僚が立法府をも操っている証拠だ。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 産経新聞「正論」平成19年8月29日 法や政策を官僚抜きで作り「改革」を −公務員制度改革と地方分権で評価− ・立法府がその設立に根拠を与えているのは、議員が手伝わされていることを物語る。⇒官僚が政治家の手伝いをするのではなくて、政治家が官僚の手伝いをする政治を「官僚内閣制」という。その逆が「議員内閣制」である。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------- 産経新聞 「正論」 平成19年9月13日 ・官僚の利益を図るために立法府の議員がお手伝いし、その利権のおこぼれを政治家がいただくという図式だ。この姿は明治以来の、官僚が行政府のみならず立法府をも握るという「官僚内閣制」の姿にほかならない。 ・選挙の洗礼を受けない官僚が政治をやるとは言語同断なのである。 ------------------------------------------------------------ ◆ ------------------------------------------------------------------------ 「正論」平成19年11月号 ・グリーンピア13ヶ所は建設費だけで4,000億円を使い、赤字続きの結果、50億円足らずで売るハメになった。 <官僚内閣制が続く限り状況は変わらない> ・官僚内閣制が続く限り、政治家は官僚にうまく使われ、政官業の癒着の非難を浴びるのは常に政治家ということになる。 <地方へのバラマキをやめ産業振興を図れ> ・そもそも首都圏に人口の三分の一弱、3,500万人が集中しているような先進国はない。国づくりのどこかで間違えたとしかいいようがない。 <価値観外交は中国封じ込め策ではなかった> ・親中一点張りの外交に新規軸を加えたものと見るべきだろう。 ・日本は一国一文明の国(「文明の衝突」サミュエルハンチントン) ・武士道の「名誉」の精神を煮詰めていくと「恥」という日本的精神に突き当たる。これに教義も聖典も無いと知って西洋人は驚くのだが、彼等のダンディズムの精神と極めて近いことを知った。 <対中華圏認識を見直せ> ・価値観を共有することこそが国際的な連帯、同盟の基礎になる。中国を交えたアジア安全保障構想を作ろうという構想を唱える人がいるが、余程の無知蒙昧か中国の回し者だろう。 ・価値観を共有する諸国を育てる必要もある。 --------------------------------------------------------- ◇ ------------------------------------------------------------------------ 「WILL−2007年12月号」 ・官僚が行政府を牛耳っているのは自明であるが、実は立法府をも握って、官僚の天下り先をこしらえさせている。日本は三権の独立ができていないのである。官僚内閣制から議員内閣制に確実に移行しなければならない。 --------------------------------------------------------- ◇ ----------------------------------------------------------------------- 「WILL−2008年2月号」 小泉・安倍と続いた時代、独法、特殊法人の事業を圧縮して1兆9千億円を浮かしたが、まだ独法には3兆5千億円のカネを流し込んでいる。しかし福田首相、町村官房長官は独法改革やこれと相関関係にある公務員制度改革に急ブレーキを踏んでいる。官僚内閣制に戻ろうという官僚の浅智恵に乗せられているようだが、これでは「埋蔵金」も発掘できず、かといって増税もできない事態に直面するだろう。 --------------------------------------------------------- ◇ ----------------------------------------------------------------------- 「WILL-2008年3月号」 ・前任の安倍晋三氏は官僚と真っ向から対立し、官僚に安倍氏周辺の人事スキャンダルを暴かれて参院選に惨敗し、病を得て退陣に繋がった。この轍を見て、福田首相が真っ先に取った手段は「官僚との和解」路線だった。官僚出身の町村信孝官房長官も全く同様の発想をしているように見える。 <三つの改革はワンセット> @公務員制度の改革A官民人材交流センターの設計作業が進められた。これと平行して「07年骨太方針」に基づくB独立行政法人(独法)の整理合理化も行われた。 この三つの改革は、いわばワンセットの改革で、これが実現すれば無用の独法、特殊法人が整理され、一方で官僚のピラミッド型人事制度も変えることができる。 キャリア官僚の退職時の平均年齢は現在、55.8歳である。役所は入省時にキャリア官僚に対して70歳までの職を暗黙に保証しているから、役所にとっては独法が消滅すればピラミッド型の人事制度が立ち行かなくなる。 独法に行くと、本省を辞めたときより高給になる。中には次官の給与より何百万も高い理事職もある。仕事の内容がより重い事業なら国民も納得するだろうが、独法の重要性と独法役員の給与の高さとは全く関係がない。独法は人事のローテーションの一環として存在しているのだ。 重ねて言うが、現在百一ある独法は本省の人事制度の必要から設置されたものであって、事業の必要性から設けられたものではない。これを知っているから民主党は「独法、特殊法人を5年以内に民営化ないし廃止する」法案を準備中だ。 <渡辺行革相は一夜で孤立> ・そもそも福田首相や自民党は国民が何に怒り、内閣支持率を下げているのか分かっているのか。国民が参院選で示した意志は官僚体制に対する強烈な怒りと不信感だと断じていい。官僚に不信任票を投ずることができないから、その矛先は与党に向かったのである。 ・薬害肝炎問題はまさに行政の失敗だから、一律救済するのは当たり前だ。だからなぜ議員立法なのか。行政府から責任者を出さない便法に過ぎない。(中略)どんな失敗が起ころうとも絶対に罪人が出ない仕組みが「官僚内閣制」というものである。(中略)自民党がまさに没落せんとしえているのは、政治家が官僚の操り人形に終始してきた結果だ。(屋山太郎「WILL-2008年3月号」) <月に一度の勤務> 政府の行政減量・効率化有識者会議が07年11月、独法改革について福田首相に報告書を提出した。101ある独法のうち都市再生機構住宅金融支援機構など11法人の廃止・民営化を求めたものだが、その中には厚労省の「労働政策研究・研修機構」がある。03年10月、特殊法人の日本労働機構から名称変更された独法だ。 かってこの法人に10年勤めたジャーナリストの若林亜紀氏は「週刊新潮」(07年9月20日号)のインタビューでこう答えている。 「ここの実体は“ひどい”の一語です。始業は9時30分なのに、ひどい職員は午後3時ごろやってくる。仕事もほとんどなく、昼休みは各自3時間ほどとる。 休んでも仕事に全く問題なく、若手でも週3日、課長では週1日、部長に至っては月に1回しか来ない人もいました。その中にはもちろんキャリアの天下りもいました。・・・・これで39歳の平均年収で9百万円近くを貰っていました」 <大臣発言を捏造> こうした特殊法人を01年から独立行政法人に組織換えした。その理由は単年度経理では事業ができないから、民間並に経理方式を複数年度にするという触れ込みだった。しかしそれまでに貯まった赤字や借金を整理し、まっ新な経営体で再出発する秘めたる狙いがあった。 この借金をチャラにするに国は5兆円ものカネを注ぎ込んだ。国鉄の民営化に当たって、借金をチャラにするために国が14兆円を支出した方式に倣ったものだが、独法は民営化ではないから再び借金が貯まり続けるのは必至だ。 <もはや一流国ではない> 日本の官庁に共通する考え方で、低い水準に合わせて突出する部分を押さえにかかるのである。護送船団方式というヤツだ。 <遅れる少子化対策> 臨時雇用や派遣では将来が安定しない。そういう若い人達が正社員になったと同時に結婚に踏み切る心情は察しがつく。 日本の派遣やフリーターの現状は異様な現象であって、政府も経済界も正社員化促進策を取るべきだ。現行労働法は安定を損なっている。 <50年くすぶる幼保一元化> 幼保一元化の話に戻るが、一元化できない唯一最大の理由は、厚労省が保育園、文科省が小学校を握っているというタテ割り主義以外の何ものでもない。 <目標は官僚内閣制の廃止> ≪旧来の官僚機構の問題点≫ 1.官が民を支配 2.年功序列と身分制 3.各省の縄張り主義 4.官が政を支配(官僚内閣制) 5.無責任体制 <無責任状態を解消せよ> ・有識者懇が考えている改革の構想は@国家公務員は全体の奉仕者として、政治のリーダーシップの下で、公正に勤務するA専門家集団として議院内閣制の下で政治に仕えるーという考え方である。 もともと人事院はこういう考え方で公務員の人事管理をする存在だったが、目下は天下り規制をする邪魔な役所と見られている。 ・官民交流を活発化させるためには官の採用や昇給も民間並にしなければならない。したがって採用は総合職と一般職にする。その総合職も採用と同時に幹部候補とするのではなく、4−5年間の働きぶりを見てから幹部候補として選抜する。一般職もその候補になり得る形が必要だ。 もう一点は企業に株式代表訴訟があるように、行政の責任を問う制度、退職したのちも退職金の返還や財産の提供を求め得る制度が不可欠だ。現状はあまりにも無責任だ。(屋山太郎 「WILL-2008年3月号」) ------------------------------------------------------------ ◇ ------------------------------------------------------------------------ 「官僚内閣を潰さない限り日本の未来はない −公務員制度改革に抵抗する勢力こそ、亡国の徒である。諸悪の根源にもっと斬り込め− 福田氏は安倍内閣が倒れたのは官僚による内部からのリークや非協力が原因だったとみている。安倍氏は当初から官僚制度の大改革を狙っていた。このため歴代、自治官僚(旧内務省系官僚)が引き継いできた官房副長官の職を旧知で現役を15年も離れて民間にいた大蔵官僚出身の的場順三氏に変えた。このこと自体が官僚体制にショックを与えた。また増税派の石弘光税制調査会長を増税反対派の本間正明氏にすげ替えた。財務省に盾を突くとんでもない人事だった。 怒った財務官僚から本間氏のスキャンダルが暴かれ本間氏の更迭を余儀なくされた。解体されるとわかった社保庁からは過去の年金記録漏れ問題を持ち出され、安倍内閣の責任が追及された。彼等は5,000万件の記録漏れが50年も前から起こっていることを知りながら、それを政治カードとして最高の場面で切ってきたのである。見事な自爆テロというほかない。この他、農水省をめぐる複数のスキャンダル、周辺政治家の政治資金収支報告書における領収書の2重使い回し事件などは、官僚が手助けしなければバレっこない事件ばかりだ。 こういう官僚の手口を官房長官を3年半もやった福田首相が気づかないわかがない。安倍氏の後を引き継いで、いきなりやったことは小泉時代の官房副長官で自分にも仕えたことのある二橋正弘氏を復帰させることだ。「官僚との和解」を明確な形で霞ヶ関に示したのである。 安倍氏は外務省の谷地正太郎事務次官以外、各省の次官とは一切会わなかった。会うと面会したこと自体を威光にして、省内政治に利用したり、族議員を操る道具にする様を小泉時代に「いやになるほど見てきた」と安倍氏は言う。安倍氏は官僚と一線を画して新しい政治を目指して挫折した。それを見た福田氏は二橋氏の再任用によって「政官の関係は元通りですよ」と官僚に易しく示したのである。 <“いかがわしい”中教審> 数ある審議会のうち最もいかがわしいのは文科省の諮問機関「中央教育審議会」だろう。道徳や歴史などは教えなくてもいいなどという山崎正和会長を戴いて、委員の中には元日教組委員長まで抱えている。これでは「何もやらなくて良いよ」と文科省がサインを出しているようなものだ。安倍晋三氏が内閣発足にあたって文科省とは別に「教育再生会議」を設置したのは成功だった。再生会議をバネに教育基本法の改正、教育3法の改正ができたのだ。役所の現状と国民意識のずれを象徴しているのが、文科省と中教審だ。(屋山太郎 「正論」平成20年5月号) <古い組織を改めねば絶対に改革はできない> <キャリア制度が全ての弊害> ・大きな会社を構想して貰いたい。事業部制をとっている会社も人事は本社の人事部が握っている。それでこそ人材の活用がうまくいく。事業部ごとに人事が完結するなら、それは別の会社だ。 <不可解な福田首相の態度> <改革を潰す行革推進本部の官僚> 私が最後まで頑張って採用されなかった項目がある。それは官僚に行政の責任をとらせることだった。(中略)会社に損害を与えた役員は引退しても賠償金を請求される。(屋山太郎 「正論」平成20年5月号) |
| 児玉 博 ジャーナリスト 諸君5月号 平成16年 「何をきっかけに日本の社会システムや政治システムを変えられるか?全体をがさがさ揺さぶることを考えていくと公務員制度改革だろう。そこに行き着いた訳です」 内閣官房に公務員制度改革も含めた行政改革推進事務局ができたのは2001年1月。そして、同年12月に閣議決定された『公務員制度改革大綱』の時ほど経産省が批判の矢面に立たされたことはない。 |
| 深田匠著 「日本人の知らない『二つのアメリカ』の世界戦略」高木書房より ≪歴史に学ぶ日本経済再生試案ー反マルクス主義と軍事ケインズ主義≫ 欧米保守には、「公務員はパラサイトであり、必要最小限の人数を超えると国力衰退の原因となる」というリバータリアニズムなる政治理念が存在する。しかし日本の場合はこの必要最小限どころか、まるで公務員をたべさせるために残りの国民が働いているような状態なのだ。 不要なパラサイト公務員のリストラに猛反対してそれを阻止している勢力がある。共産党や旧社会党が官公界に張巡らしたマルクス主義労働組合の「自治労」や「国公労連」などがそうである。反国家・反政府を呼号する彼らの頭には国益はない。国家経済の展望もない、国民生産の向上もない、有るのはただ自らのパラサイト的雇用を維持すること、そして日本を共産主義化することだけである。さらにこれらの勢力は自らが国民の税金に寄生して生きているのみならず、その税金を浪費濫用し続けてもいる。なお国家予算は一般会計約80兆円の他に、年金や労働保険料からなる特別会計約260兆円と郵便貯金からなる財政投融資約26兆円があるが、一般会計以外のこの三百兆円近くの金も国会で使途を審議されることもなく、官僚が勝手に使ってしまっている。全国にある大赤字の国民保養施設だのリゾートホテルだのといった、官僚の天下り先の建設費用及び赤字の穴埋めにその大半が充てられてきたのだ。社会保険庁が全国13箇所につくった保養施設「グリーンピア」を始め256ヶ所に設けた「年金福祉施」なるものや交際費への流用など、年金給付以外に浪費された年金保険料の累計は5兆6千億円にものぼる。そもそも特殊法人とか外郭団体というものは、本当に必要な公務ではないが故に本庁や本所内には設けられず、パラサイトに金を食わせるためだけに設けられた「天下り先」がその大半なのだ。これらは例外なく廃止または完全民営化されるべきものである。税金に依存してきたような非生産的セクションは民営化によって自動的に潰れる(225頁)。 ≪国防アレルギーは滅亡への道≫ 一千万からの公務員を国民に寄生させておくよりも、それらを大々的にリストラして代わりに自衛隊員を増やすことのほうが余程国民への思いやりというものである(257頁)。 ≪祖国を蝕む内なる敵を斬る!≫ 共産党は「国公労連」(日本国家公務員労働組合連合会)という直属組織をほぼ全ての省庁を網羅する形で張巡らしており、全ての省庁には国公労連傘下の共産労組が存在している。例えば厚生労働省には「全厚生」、法務省には「全法務」、国土交通省には「全建労」、経済産業省には「全通産」、総務省には「全行管」、文科省には「文労」・・・・、キリがない。要するに日本の省庁には一切例外なく大量のマルキストが侵入しているということだ。(中略)いくら共産主義者だと分っていても「思想信条の自由」を盾にされるとクビにはしにくいというジレンマの中に現在の左翼官僚支配は延々と継続している(491頁)。 「国公労連」の加入者数は約12万9千人と発表されており、「全労連」系列下の「自治労連」の加入者数は約25万2千人である。さらに人事を決める人事院にも「人職」という共産党直属組合が有って約200人が加入しており、この200人がマルキスト官僚を「出世」させるために思想選別人事を行っている。つまり官僚・公務員の世界では左翼が主流派なのだ。さらに14万6千人を擁する「全教」のマルキスト教師に教えられた生徒たち、仮に1クラス40人を仮定すると584万人の生徒たちの何割かは教師の影響で反日マルキストとなり、さらにその一部は日本を共産国家に変えるために官庁入りをめざすいう構造がある。これではキリがない。小泉首相が構造改革を言うのであれば、まず「国公労連」「自治労連」に加入するマルキスト官僚を公務員誓約違反で全員解雇しなければ、日本の左翼官僚支配構造は何も変わらない。マルキストが「共産主義者という理由で解雇するのは思想信条の自由を侵す憲法違反」などといっても、国家の解体や政府の転覆を企図する共産主義の思想信条はそれ以前の次元であり、破防法指定容疑団体たる共産党の関係者は、民間はともかく公務員としては絶対に許されないものである(492頁)。 国家公務員の人件費は10兆8,000億円で、国家予算一般会計の13%強を占めている。一人当りの平均年収は694万円で、退職金(勤続30年の場合)に至っては一人あたり平均5,514万円も取っており、さらに退職後の天下り先として不要な特殊法人を大量に設立してきたのだ。民間人の何倍もの退職金を取った上で特殊法人でも再び高給を取り、そしてさらに特殊法人を退職する際にも莫大な退職金を取っているという仕組みだ。つまり国民の血税をいかに吸い上げるかという吸血寄生虫のようなことをやっており、しかもこれだけの高収入を得ながらの「マルクス主義の実験」を行いつづけている。これが官僚支配の実態である。日本国民は自分らが左翼官僚群の「実験動物」にされていることを自覚しているのであろうか(493頁) |
| 平沼赳夫 衆議院議員 正論11月号 平成18年度 平沼:座長を務めた元東大総長は昭和27年から31年まで東京大学工学部に在籍し、共産主義運動をしていたという報道があります。民青に所属して。 平沼:座長代理は、家永裁判という、日本の歴史を否定した有名な教科書裁判が最高裁で争われたとき、家永側に立った方なんです。家永さんとは、皇室を否定する歴史観で教科書を作った人ですね。こういう人物が、座長と副座長を務めたのです。もう一人、佐々木毅・東大教授は向坂逸郎さんという社会党左派の理論家に心酔した人です。向坂さんは自民党をつぶすことに懸命でしたから、自民党総裁の私的諮問機関メンバーになるというのは、本来、考えられません。⇒「フェミクラット」がここまで浸透しているのが日本の実体である。 |
| 水木 楊 諸君12月号 平成18年度 ・「自分が不利になろうとも決して仲間を裏切らない」「自分のしでかした不始末は自分でケジメをつける」「弱いものイジメをしない」という不良の世界の掟は、巷間「エリート」と呼ばれる連中が最も軽んじている点であり、この部分が欠落した人間が増えてきたからこそ、官僚の腐敗やモラルハザードが今日の日本を覆い尽くしてしまっているのではないでしょうか。はたして「エリート」と「不良」のどちらが本質的にマトモな人間なのか。 ・何か起こるたびに先ず「前例」を探す。とにかく前例探しが習い性で、彼らの反射神経みたいなものでした。 ・エリートの必要条件は「文武両道」であり、十分条件は「公の精神」だと思います。国家や社会、あるいは世界のために奉仕したい、そのためには自己犠牲を厭わないという「公の精神」がなければ、エリートと呼ぶにふさわしい人物たりえません。 |
| 「諸君 平成19年1月号」 伊藤敦夫 (政治ジャーナリスト) 中野雅至 (兵庫県立大学助教授) 伊藤:現在の公務員の給料が、激務をこなし成果を挙げている者も、そうでない者も同じように昇給していくシステムだという点です。つまり、公務員の世界に「悪平等」がまかり通っている。 伊藤:地方の役職率の異常な高さです。課長補佐以上の管理職で見ると、国家公務員がだいたい25%前後。それに対して、地方公務員は、一般行政職でなんと60.5%が管理職なのです。つまり、ヒラよりも管理職のほうが多い。これなどお手盛り人事の最たるものでしょう。すぐにでも是正すべきです。 伊藤:何故、いま公務員制度が大きな問題になっているかといえば、日本が多額の財政赤字を抱えているにも拘らず、当事者である公務員に危機意識が欠如しているからです。 伊藤:国家公務員の人件費はおよそ10兆円、地方自治体の人件費は大雑把に言って30兆円。トータルして40兆円という人件費が、毎年、支払われていることになります。 中野:地方分権のひとつのネックは、地方議会の質の低さなのです。私の経験から言っても、地方の議会はまったく機能していません。役所よりも、議会のほうが、国と地方の質の差は大きい。 中野:政官癒着が進み、特に地方自治体では議会の力が弱いこともあって、チェック機能が働いていないのが、最近の公務員不祥事の遠因ともいえる。 中野:しばしば霞ヶ関はノーブレス・オブリージを持て、と言われますが、実際に官僚として働いた実感としては、敬意のないところにエリートは育たない、ということです。つまり、官僚達に「国民全体のための奉仕の精神」を求めるならば、国民の側も「奉仕者に対する何らかの敬意」で受け止める姿を示さなくては、うまくいかない。今は、これがお互いに壊れていて、公務員は公務員で国民に尽くすことを忘れ、国民は国民で公の存在に何の敬意も持ち合わせない。市場原理礼賛、「民尊官卑」的な風潮が高まる中で、エリート的なものがどんどんメルトダウンしているのだと思います。 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 「居酒屋タクシー」のどこが悪い? −役人叩きで日本がよくなるものか− 《なぜ公務員バッシングは続くのか》 《無駄遣いはどっちだ》 《政治は官僚の能力を評価できるか》 《立法原理主義時代の政治の責任》 《官僚の専門能力は落ちているのか》 《官僚は圧力団体として結束すべき》 →どうも中野雅至氏の話はついていけない。(真中) |
| 加地伸行 同志社大学フェロー・大阪大学名誉教授 「正論」 産経新聞 平成19年4月13日 <国益の立場に立つ「諌議官」設置を> その一つとして、私は諌議官(局長級・定員内)の設置を提案する。 今日、官庁、企業、学校などあらゆる組織において不祥事が絶えない。しかし、それらの事件を報道によって知る限りでは、大半は上司の不法・不善・不正・非道を見ていながら見ないふりをするといったことが傷を深くしている。 しかし、公の中の公である官庁においては、そういうことがあってはならない。それだけではなくて、省益に反してでもすぐれた献策を勇気をもってなすべきであるが、それをマイナスにする上司がきっといることだろう。 そこで省庁の自浄のために、不正・不義を弾劾してとしても、その身分は保障される諌議官のポストを各省が作ってはどうか。 中国の王朝では漢代から諌議大夫という高官がその任にあたってきた。天子に諫言してもその身体や地位は保障されている。その思想的根拠は儒教古典の『孝経』諌争章である。たとえば「諸侯に争臣(諫言する臣)5人あれば、諸侯が無道といえども、その国を失わず」と。 省庁には、何とか審議官というポストがやたらと多い。大臣や省議にとって必要なのは、審議のみならず諌議であろう。大臣、次官、議員といえども諌議官の身分は左右できないとなれば、省益でなくて国益を考える、志の高いキャリア官僚の登場の道を更に開くことができよう。 そういうようなことが、真の行政改革ではないのか。政治家・政事家、志を高く持て。 |
| 安保広志郎 「諸君6月号」 平成19年度 ・安倍総理は3月13日、オーストラリアのハワード首相と官邸で会談、大量破壊兵器の拡散防止など対北朝鮮、対テロ政策での連携強化などを明記した安全保障協力に関する共同宣言に署名した。 宣言には外務、防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)の新設も盛り込み、両首相は自由貿易拡大を図る経済連携協定(EPA)の交渉加速を確認した。 |
| 蒟蒻問答 「Voice 8月号」 堤:「国が滅ぶのはエリートの腐敗から始まる」とあった。ローマもそうだったと。日本はエリートが腐敗したというよりも、エリートがなくなってしまったんだな。 堤:第二自民党は政権欲しさに意味のない反対を繰り返しているだけ。昨年の今頃はガセネタ国会、そして今度は年金国会、どうもやることが物欲しげで薄汚いんだよな。 堤:「年金選挙」というなら、問題の核心はデタラメ社保庁解体にある。解体できるのは安倍しかいないんだよ。 |
| 中西輝政 京都大学教授 「正論 2007年8月号」 戦後レジームからの脱却とはデバイド・アンド・コンカー政策からの解放! 教師が教師を必要とし、警察が警察を必要とし、弁護士が弁護士を必要とする。戦後民主主義は今や「退廃の極み」である。“宙ぶらりんになった年金5,000万件”漏洩事件の本音は、社会保険庁の解体阻止を狙った内部告発だと言われている。「こんなに問題があるのに解体なんかしていいのか!徹底して原因追求するのが先決ではないのか・・・」 社会保険庁に関しては高級官僚と公務員(自治労)の両方に問題がある。高級官僚は、中国共産党の幹部とどこがどれ位違うのか?戦後民主主義推進者(敗戦利得者)を舞台から降ろさせる時期に来ている。 「戦後レジームからの脱却」とは、アングロサクソン(米国)が仕掛けた「デバイド・アンド・コンカー」政策(鉄鎖)の解体である。上部構造としての「憲法」「教育基本法」、下部構造としての官公労(権力内反権力)、この二つにメスを入れない限り戦後レジームからの脱却はできない。 安倍政権はそれらに対して着々と実績を積んでおられるではないか。応援しなければならない。以下引用 ・年金問題には制度の不備と行政監督の弛緩と腐敗、そして「自治労」という左翼抵抗勢力の意図的なサボタージュという三条件が重なり、戦後日本の「退廃の極」を現出していると言っていいだろう。/ かってドイツでナチスが台頭し、ワイマール共和国の民主主義ドイツが崩壊したのも年金問題が一つの原因であったと言ってよい。野党時代のナチスは年金問題で時の政権を集中的に攻撃し、国民の関心をかった。それが1930年の総選挙でのナチスの大躍進の原因のひとつだったのである。そうしたことを日本のマスコミや国民も知っておくべきであろう。こんな危ない問題を本来、政争の具にしてはならない。にも拘らず、現在の日本では与野党、特に野党の側に自己抑制が働いていない。与党の側も、本来は野党に呼びかけ、社会保険庁の解体を推進すべきなのだ。与野党連合で取り組むべき問題なのである。/ そもそもこの問題は安倍内閣で起きた起きた問題ではない。その間に、厚生大臣は17人もいるが、三人は非自民の大臣であったのだ。そこに、かの「自治労」の問題もある。こうした年金問題の背景についても、政権の努力次第では徐々に浸透して行くはずである。/ 年金問題の無責任体制がどこからきたのか。それは「天下り」と「自治労」にほかならない。この二つを温存させてきた従来の公務員制度こそ現在日本の直面する重要問題のよって来る源泉といってもいい。/ 誰がそうした悪しき理念を支えた人的な主体だったのか。左翼政党、メディア、労組、進歩的文化人が確かにリードしてきたように見える。しかし彼らを隠れた形で支え続けてきた「官の構造」があったのだ。例えば教科書問題、歴史問題、慰安婦問題で外務省が本来の国家的立場を踏まえて反論しょうとしない。それは自分の在任中に問題を起こしたくないからだ。すべては高級公務員の天下り、キャリアパスの問題なのである。/ 公務員問題、行政改革は、憲法改正などと並ぶ戦後レジーム脱却における最重要の国家的課題なのであり、すべての改革の急所である。/ 「年金問題は公務員問題なのだ」ということを必ず国民は理解するはずだ。何度も言うが、「戦後レジームからの脱却」の急所は公務員制度改革なのである。戦後イデオロギーを支え、今日「日本の衰退」をもたらしつつある元凶は「天下り」と官公労、そしてその連合体の問題だ。その基礎構造が残存する限り、いくら憲法を変えても日本の再生は難しい。国家の改造というのは制度の改造とともに人間を改造すること、担い手を決定的に変えるということがカギなのである。明治政府は、すべての幕臣をいったん排除して、後に本当に優秀な人材だけをピックアップして取り組んだ。これは明治の元勲の大きな国家的知恵だといえよう。今の日本人もこれをやらねばならないのだ。/(中西輝政 京都大学教授 「正論 2007年8月号」) |
| 河合雅司 産経新聞政治部記者 「別冊正論 07ー2007年」 国民ノ虎の子を食いものにした「官」と「労」の大罪 −労使馴れ合い、天下りによる癒着で甘い汁を吸った連中を一掃しなければ「年金」に未来はない− <モラルハザードを起こしやすい社保庁の「人事ピラミッド> ・平成の取次ぎ騒ぎ ・社保庁が振り込め詐欺とは気がつかず ・5千万件という驚くべき数字が明らかになったのは今年2月だが、厚生労働省や社保庁が年金記録問題自体を認識したのは実は20年以上も前のことだ。入力ミスに至っては昭和30年代から気がついていた。 ・社保庁長官職は、厚労省内では事務次官レースに負けた人の天下り前の腰掛ポストとされてきた。歴代長官はここでハクをつけ、後は渡り鳥のように関連団体などを転々とし、多額の退職金を手にする。「渡り」の実態は先の国会でも取り上げられ、歴代7長官が平均一億三千二百万円も手にしていたことが明るみに出た。最高額は手書きの記録を廃棄してもいいという「バカな通知」を出した当時の長官だった正木馨氏で、長官退職後に四法人から計二億一千万円余りの報酬や退職金を得ていた。 <労組幹部が誇る「天国のような職場」> ・自治労は今年6月の中央機関紙で「覚書、確認事項と年金記録問題は全く別の問題で、労働組合が年金記録問題を招いたかのような批判は当たらない」としているが、政府・与党内では「国民ノ利便性よりも自分達の労働条件ばかり主張する姿勢が、年金の納付記録をいい加減に扱っても気にかけないという組織文化(体質)につながった」(自民党幹部)との見方が強い。 『労組と民主党の連携』 <社保庁労組の政治的な動きを想起させたのが、平成16年の年金記録の「のぞき見」事件だ> 同年の通常国会は参院選を直後に控え、与野党が激突、中でも年金制度改革法案が攻防の焦点だった。ところが、奉安審理入り直前に、国民年金CMに起用されていた女優・江角マキコさんが年金保険料を支払っていなかったことが表面化。その後、閣僚や与党幹部らの年金未納情報が次々に暴かれた。 やがて野党議員にも飛び火し、福田康夫氏が官房長官を、菅直人氏は民主党代表を辞任する事態にまで発展。国民の年金不信は一気に高まり、批判の矛先は政権与党に集中。自民党が参院選で敗れる結果となった。 その後の厚労省の内部調査で、社会保険事務所の幹部を含む約二千七百人もの職員が政治家をはじめタレントらの住所などを興味本位で「覗き見」をしていたことが判明。非常勤を含む全職員の一割にあたる三千三百人弱が処分されることになった。 参院選前というあまりのタイミングのよさと、個人しか知り得ない情報が次々と漏れたことで、社保庁職員による犯行疑惑が浮上。職員が自宅に年金データ−を持ち帰っていたことが発覚したこともあり、政府・与党内からは「参院選で与党候補に打撃を与えるために、野党支持の組合員がリークした」(官邸関係者)との“労組犯人説”も出た。 厚労省の内部調査では組織的な関与はみつからなかったが、与党幹部らはいまだに疑いを持っている。 <18年の国民年金保険料の不正免除> 加入者本人の申請がないのに、社保庁が免除や猶予の手続を違法に行い、1,750人もが処分された。処分者のうち200人近くは年金情報の「覗き見」でも処分された“常習犯”だった。 この時、国会には社保庁を廃止し、「ねんきん事業機構」に組織替えするための社保庁改革関連法案が提出されていた。「覗き見」事件と同様に、審議直前の発覚によって国会論戦は不正免除問題に集中し、同法案は廃案に追い込まれた。 16年の「のどき見」事件、18年の不正免除事件、そして今回の年金記録問題は、いずれも国会で年金関連の法案が審議される直前に浮上した。毎回、民主党議員が取り上げて、政府・与党は防戦に回るという構図だ。偶然にしてはあまりにも出来過ぎで、与党幹部が「社保庁組織の維持と改革つぶしのため、労組が民主党に情報提供しているのではないか」というのも頷ける。 <補助金を還流させる組織的な裏金づくり> ・監修料事件 <天下りがつくる利権構造> <政治圧力で建設が進められたグリーンピア> ・保険料総額のうち、年金給付以外に消えた保険料ははっきりしないが、7兆円を超すとの試算もある。相次ぐ不祥事で、年金に対する国民の不信は頂点に達している。 |
| 高山正之 ジャーナリスト 「WILL-2007年10月号」 「ゴキブリ役人、社保庁労使」 - 日本にはおよそ役人と名のつくものが550万人もいる - <役人を虚仮にしたゴア> ・貴族や領主の下で民を直接しばいてきた「役人」も嫌われたが、いないとそれも困る。それで必要悪と見なされ、その権限は目一杯削られことで生存を認められた。だから給料は安い。それが嫌なら民間で働けばいい。その覇気もないのが役人で残る。これはワシントンDCの中央官庁も同じで、ずっと居続けたとしても局長とか事務次官とか偉くはなれない。 「役人が国家を滅ぼす!」(1−5) 二階堂俊博氏、加藤紘一氏、杉浦元法務大臣らがたむろする自民党の「総務会」は要注意だ。いつ「人権擁護法」とか「外国人参政権」を出してくるかわからない。 子供たちには全教・日教組が密室で偏向教育をやり、大人には朝日新聞・NHKが国益に反する(反安倍)情報をタレ流す。これでは日本民族の愚民化が加速する一方である。 国は改革に反対する「官僚」「公務員」を抱え、地方は地方でこれまた利己的な「地方公務員」を抱えている!国も地方も、とんでもない役人を抱え込んでしまったものだ。愛国心のカケラもない。役人が一番、現行憲法・旧教育基本法どおりの国民に仕上がっている。マッカーサーも泉下でさぞかし喜んでいることだろう。 以下を読めば、明治維新以降、日本の官僚・公務員がいかに国家国益を無視して国家を滅亡に追い込んでいるかがわかるだろう。1945年に軍人で一度敗戦に追い込まれ、20XX年、役人でこの国が消滅しょうとしている。役人天国を許すな!以下引用。 <官吏といえば汚職まみれ> 支那の役人観はどうか。 この国は昔から役人を珍重してきたから役人の権威は高い。例えば北京の故宮。あの天安門の奥に行くと科挙の試験をトップ合格した「状元」」と皇帝だけがくぐれる門がある。科挙の試験さえ通れば皇帝に次ぐポストが待っているというわけだ。 だから科挙の試験には全支那から俊秀が集まる。道筋は大変で、まず予備試験の童生試験に合格すると「秀才」になる。 次に三次にわたる本番の試験があって三つとも突破すれば晴れて「進士」になる。これで高位高官の地位は保証される。そういう進士の中のトップ合格者が特別に「状元」と呼ばれたわけだ。ちなみにあの杜甫も秀才にはなれたが進士の試験はとうとうパスできなかった。 しかし成績が良ければ品行性格もいいとは限らない。そんな連中に限って汚職に走る。中には国家財政の二倍もの不正蓄財を積む者まで出てくる。 北宋の記録を見ると、当時も上から下までおよそ官吏と言えば汚職まみれだった。それで汚職役人には特別な残虐刑を用意した。まず両の手を斬りおとし、さらに三日間晒し者にした上でやっと斬首にする。 ここまで残酷な見せしめをやっても役人には汚職がつきものだ。いい例が今の北京政権で、胡錦濤は前主席の江沢民一派を駆逐するに当たり、汚職摘発を口実にした。江沢民一派に限らずみんなやっていることだから、効率よく駆逐できた。 支那が輸出した食料品や医薬品がもとで世界から非難が集中すれば、すぐに担当した国家薬品管理局長、鄭某を逮捕する。理由は収賄で、彼は一審の判決後、たった一ヶ月で処刑されてしまった。役人とは「汚職する生き物」というのが支那4千年の歴史の教訓だが、しかし役人は国家運営に欠かせない存在だ。それをいかにコントロールするか、支那人が考えたシステムが国民党台湾に今も残っている。 日本は司法・立法・行政の三権が国家の基本だ。台湾もそれは同じだが、もう二つ、国家を機能させるのに欠かせない役所がある。それが監察院と考察院だ。 何をする処かというと、監察院は役人を観察し、悪いことばかりする役人に悪いことをしないよう指導し、それでもやる者がいればそれを摘発する。考察院は役人登用試験の問題を作る役所だ。つまり役人の為に二つも余計な役所を作らなければならなかったというわけだ。しかし現実にはその二つが増えたことで、今度は監察院の役人を監察される役人が買収したり、考察院の役人が金を取って試験問題をばらしたりと新たな汚職が生まれる。汚職の数も減るどころか二院分余計に増えてしまったという話だ。 役人に対する支那と米国の対応は別々のように見えるが、実は基本的には同じだ。「役人は必要だが、悪い」「しかし、いい代わりがないからコントロールしながら使う」。そのやり方が違うだけなのだ。(高山正之 ジャーナリスト「WILL-2007年10月号」) 「役人が国家を滅ぼす!」(2−5) 武士の犠牲の上で明治維新が為された。 <武士は清廉にして潔白> 日本はどうか。実は日本は二つの国というか、どの国にも見つけられなかった役人の代わりを見つけていた。サミュエル・ハンチントンは、日本は支那文化圏に隣接しながら、ベトナムや朝鮮が支那化したのとは対照的にまったく別の文化圏を構成したという。 例えば朝鮮が支那の文字から支那の言葉まで導入して自国の言葉を捨て去ったのに対して、日本は「漢字を知ってから千年間くらいは導入を試案し続けた」と西尾幹二氏は『国民の歴史』に書いている。そして自国語を表現できる万葉仮名を発明してやっと漢字の導入に踏み切ったと。 同じように律令も都の坊条も真似ているようで本質は全く違うものにしている。あるいは纏足だとか髪も髭も伸ばしっぱなしにするとか、奴隷だとか、支那がやって日本がやらなかったことは山とある。その中に科挙の制があった。役人は厄介で性不浄だということを日本人は直感して、纏足と同じように導入しなかった。 そして日本人は武士階級の発達、もののふの心の確立とともに、この武士をもって役人を兼務するという方式を思いついた。武士は清廉にして潔白を旨とし、名誉を重んじ、名を尊ぶ。 この兼務を形にして今に残しているのが二本松市の鶴が城の戎石銘だ。その城の門前に 「爾の俸爾の碌は 民の膏なり民の脂なり 下民虐げ易く 上天欺き難し」 という言葉が刻んである。汚職役人に残酷刑を科した北宋の王が名だたる支那の汚職官吏を戒めるために書き下ろした言葉だ。そんな役人に対する戒めの言葉が武士の登城する城門の前にあることに、日本人は何の不思議も感じないできた。 武士がこの国を掌握したのは源頼朝の時代からだ。「いい国(1192年)作ろう鎌倉幕府」つまり12世紀から少なくとも江戸時代末まで7百年間、日本人は武士と役人を同じものだと思ってきた。両手を斬って三日間晒して斬首するような悪い役人を知らずに過ごしてきた。 しかしそれは明治新政府の登場で終わった。この政府を一口に薩長土肥という。しかし明治の歴史を辿ればわかるように、まず西郷隆盛、森有礼、大久保利光など薩摩武士が淘汰され、備前の江藤新平も大隈重信も殺されるか襲われるかして中央政界から追われ、気がついたとき伊藤博文、山縣有朋、井上馨ら長州者に握られていた。 彼らはみな武士ではなく足軽小者という軽輩出身だった。とくに山縣は小者の家庭に育ち、小さい頃は武士の子弟に馬鹿にされ、剣道道場にも通えなかった。 そんな恨みから、新政権はまず武士が役人を兼務するシステムをぶち壊した。いわゆる秩禄処分と廃藩置県で、武士をすべて解雇してしまい、彼らを養ってきた封建領主からもその領地を没収した。 山縣はそれでも武士への憎しみは消えなかったようで、彼が握った陸軍では彼が死ぬまで、武士の魂である日本刀を制式の軍刀にすることを禁じたほどだ。(高山正之 ジャーナリスト「WILL-2007年10月号」) 「役人が国家を滅ぼす!」(3−5) @権威としての『皇室』(皇室典範)、権力としての『臣民』(帝國憲法)の再確認、A政治はシビリアン・コントロールの厳守、B統帥権の序列の明確化、C反共法(西独に反共法が存在した如く、『國體』を国柄とする我が国には共産主義は馴染まない)、の4つを補強すれば現行憲法を無効化し、帝國憲法でやっていけるのではないでしょうか。「教育勅語」の国会での無効宣言も当然です。以下引用。 <洋の東西を問わず性不浄> 武士を淘汰した後、新政府は学制を整えて教育を徹底し、育てた俊秀に文官試験を競わせ、その合格者に国家運営を任せる新しいシステムを作り上げた。 聞こえはいいが、日本が遣隋使の時代から拒み続けた科挙の制とそれはまさに同じだった。かくて日本に初めて正真正銘の「役人」が生まれた。何度も言うが、役人は洋の東西を問わず、性不浄で、犯罪性をもつ。 明治から大正にかけ、日本の役人は武士の生き方を知っている者から試験でいい成績をとるものに変わっていった。つまり支那と同じ道を歩み出したが、支那にある『監察院』は用意されなかった。 明治足軽政府はもう一つ、武士の領域にあった軍隊にも科挙の制を持ち込んだ。陸大と海大がそれで、卒業すれば軍人版の「進士」になり、そのトップ5人は軍の「状元」として恩賜の軍刀が贈られた。 この文武とも役人化の結果、日本人が知らない間に国家も軍隊も機能障害を起こして、明治維新から百年も経たない1945年、日本は亡国の憂き目に遭うことになる。 役人の罪深さを語るエピソードがその敗戦の朝にあった。開戦時の陸軍参謀総長だった杉山元・元帥は9月12日、第一総軍司令官室で自殺する。彼は東条首相の反対を押し切って、撃墜されたドーリトル爆撃隊の乗員を斬首処刑するなど絵に描いたような思い上がり軍人だったが、終戦後はGHQの呼び出しがないのでほっとしていた。 それをたしなめたのが武家出身の啓子夫人で、せめて最期だけは武士らしく行動するよう迫った。彼はその説得でやっと拳銃自殺に踏み切る。夫人は夫の死を確認した後、自宅仏間で自害している。懐剣を用い、心臓を一突きにするという武人らしい最期だった。妻に説得されないとまともに行動できないものが軍のトップにいたということだ。(高山正之 ジャーナリスト「WILL-2007年10月号」) 「役人が国家を滅ぼす!」(4−5) @瀋陽の総領事館に北朝鮮の脱北者が駆け込んだ時の対応。A従軍慰安婦問題がアメリカ議会で問題になっているのに「過去に何度も謝罪している」だけで何ら反論しない米国の日本大使館員。この2点を見ただけでこの国の外交官のレベルが分かろうというものだ。以下引用。 <えげつない総領事> 日本には不思議な都市伝説がある。日本は敗戦後、「人心は倦み、すべてだめになったが、ただ役人が優秀だったから奇跡の復興ができた」という伝説だ。 様々なデータ−を見ても、奇跡の復興を成し遂げたのは普通の日本人の力による。普通の日本人は、役人が悪くなった、犯罪人に変わったという現実を知らず、いい「お上」のもとで恥ずかしくない仕事を続けた。その結果があの奇跡の復興になる。 その証左が姉歯の耐震偽装だ。日本人は江戸時代までと同じに「お上」は清廉で悪を許さないと信じ、自分たちが出す書類に嘘があればすぐにバレルと思っていた。そんな「お上」を欺くなど思いも及ばなかった。 ところが姉歯が試しにインチキを書いて出してみた。そして役人がちっとも清廉でなく不真面目で怠惰だと知った。日本人の知らない「役人」がそこにいた。姉歯は日本人に先駆けて役人の変質を見抜き、それを世間に知らせた人だった。 江戸時代と違う役人は実にえげつないことを思いつく。例えば筆者がロサンゼルスの特派員をやっていたころの原口総領事だ。秋には新任の総領事が決まりながらぐずぐずして、新年になって松がとれることやっと帰国した。理由は「暮れに帰ると住民税がかかる」。 住民税は1月1日に日本に居住する者に課税される。それが惜しいから用も無いのにロスに滞在し、その間の費用は外務省の負担だ。こんな手合いが日本の外交官を占める。 1982年、国会で電波法の改正案が郵政省から出された。在日公館、つまり米大使館やソ連大使舘に無線局の開設を認めるという内容で、何も知らないお馬鹿さんの議員が賛成して可決された。その翌日からアメ大やソ連大使舘の屋上に無線アンテナが林立し、日本はいっぺんに極東のスパイ情報拠点に変わってしまった。 米国は世界の情報を監視するエシュロンの基地をこの日本にも置き、北朝鮮までがラジオで乱数表の数字を日本の工作員に流していたものを、朝鮮総連に送受信機を置いた。もっと拉致や破壊工作がやりやすくなったと大喜びしたという話だ。 何でこんな仕儀になったかというと、実は70年代にあった日本赤軍がハーグの仏大使館を占拠した事件のおり、日本の外交官が仲間の消息を確認する、たったそれだけのために無線通信を使ってしまった。 それを他国の外交官が知り、日本の外交官が無線を使った以上、外交互恵の約束に従い我々も日本で無線を使用する権利があると日本政府を脅した結果だった。国益より自分たちの仲間の安否を優先する、そんな役人しかいないのだ。(高山正之 ジャーナリスト「WILL-2007年10月号」) 「役人が国家を滅ぼす!」(5−5) 小沢氏が活躍すると碌なことが無いのが日本の政治だ。「このままではこの国が危ない」という参院選の小沢ポスターの標語通りにならないことをひたすら願うのみだ。以下引用。 <小沢のような恥知らず> 人はひとたび「役人」になると日本人であることも人間であることもやめてしまう。覚醒剤患者と似ている。 今回の社会保険庁の事件や大阪市の職員があますところなくその実態をしめしている。社保庁では徴収した年金の掛け金で、都心に自分たちの官舎をつくり、公用車を配置し、ゴルフをやり、資金の回収のめどもないまま豪華なハコものをつくる。 何の為のハコものか。一つはその施設に天下りポストを設けること、もう一つは大金が動けば少々のつまみ食いも目立たない。役人の性格はゴキブリにも似ている。 彼らには羞恥心もない。社保庁の杜撰は歴代の長官が責任を負うべきなのに、例えば先代の堤修三は朝日新聞に顔写真入で「どう社会保険庁を改革すべきか」を提言している。ピッキング犯に防犯の手口を聞くコーナーではない。朝日の良識を疑うが、ぬけぬけ意見を言う元長官の反省のなさに呆れる。 アル・ゴア元副大統領は役人にこれ以上ない屈辱感を与えることで政治力を示した。安倍首相も大いに見習うべきだ。同時に日本人はかって武士と同義語だった役人が凄惨なまでに変質し品格を失っている事実を認識するべきだ。 その上で支那風の監察院は論外として、米国のように必要悪として社会に位置づけてもいい、あるいは日本だからできた良き時代の「お上」を再現できる手段はないか。例えば教育を通して徳育を進めるとか、を考えることも大事だろう。 徳育とは、それを学ばないと、政党助成金をかき集めて個人名義の不動産を買い漁る小沢一郎のような人間になってしまう。あるいは不浄な役人に乗っかって議席を増やそうとか思う福島瑞穂のような人になってしまう。言い換えれば、恥知らずになってしまうということだ。(高山正之 ジャーナリスト「WILL-2007年10月号」) |
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